米中貿易戦争の行方 4つのシナリオ
マイクモレルCIA副長官が想定した4つのシナリオは、今後の米中貿易戦争の行方に大きな示唆を示していると私は思います。
具体的なシナリオとは、
1 アメリカがアメリカ覇権を維持するため、中国と全面戦争をする。
2 アメリカがアメリカ覇権を維持するため、中国と貿易戦争をして中国を封じ込める。
3 中国が世界の覇権国になるが、アメリカは№2であることを受け入れる。
4 アメリカと中国で取引をする。昔のソ連とアメリカのヤルタ会談のように、お互いが支配する地域を決める。例えば、中東、アフリカ、中南米はアメリカ。東シナ海と南シナ海は中国が支配する、と合意する。
CIA副長官は、
1は、コストが高すぎて、できない。
2は、中国の経済力と軍事力が高く、アメリカには不可能である。
3は、アメリカのプライドとしてアメリカ政府もアメリカ国民も受け入れることはない。
そして、
最後の4のシナリオの可能性が高いのではないか、というのが氏の推測です。
私も、4のシナリオになるのではないか、という意見です。
米国の3大軍事拠点は、ヨーロッパ、中東、極東です。
優れた国際政治学者は、アメリカが3大軍事拠点を維持することはできない。
にもかかわらず3大軍事拠点の優先順位がつけれていない、とアメリカ政府を批判してきました。
私が今、言えるのは、3大軍事拠点の1つを米国政府は手放さざるをえない、ということです。
少し、アメリカ政府が中東から手を引いているようにも思えます。
そうであれば、中東での紛争が今後、さらに加速するのではないか、という危惧が高まりましょう。
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