異物混入;仕様および品質確認は発注者責任である

異物混入;仕様および品質確認は発注者責任である

ある国のワクチンに異物が混入していたようです。

今日、お話したいのは、ワクチンに関わらず、企業と国家間であれ、日本であれ海外であれ、

発注者と納品者におけるルールとして、以下を強調したいと思います。

<発注した製品の仕様および品質確認の責任は発注者にある>

ということです。

ここでいう製品とはサービスなどの無形のものや情報のみの場合も含まれます。

仕様と簡略的に表現しましたが、サービス内容、薬物への期待する効果も含まれます。

品質は、サービスや、コンピュータープログラミングや、薬物の客観的な効果も含まれます。

ただし、あまりにも専門的でテクニカルな製品もあります。

それに関しては、発注者は、

<論理的な要件>

をつたえます。その製品を作る、リソースや製造工程は数億もありますから(ここでは、それを<物理的な要件>と言いましょう)、原則、

<物理的な要件>

にまで踏み込む必要はありません。

品質確認に関しても、最終的な製品を、全部、一から調べることはできませんから、ランダムにサンプリングをする、

ということになりましょう。

・ある国が発注したマスク
・今どうなっているのかわからない追跡アプリ
・メガバンクの度重なるシステム障害

日本では、発注者が、メーカー等へ丸投げなことが多いのですが、

こんなことは海外では、ビジネスとして通用しませんので注意しましょう。

補足;

・発注者が、適切に、適当な範囲で、仕様も品質確認も、ある程度していたが、瑕疵が発生し、最終顧客に迷惑をかけた、という場合もありますから、

あくまで一義的な責任は発注者で、発注者が納品者に、二義的な求償を行うことは、ありえます。

・目に見えない成分であったり、あまりにも製品金額が何千億という金額であったり、人の命にかかわる製品の場合は、納品者も責任がとれませんから、

発注者が、製造工程をモニタリングしたり、最終的な品質だけでなく、重要な局面での品質確認も発注者で行う、

等の役割分担を、発注者と納品者で行うことも、ありえます。

・どこまで、発注者は、製品の仕様および品質確認に踏み込むのかは、両者の話し合いなのですが、

仕様および品質に関して両者が深くコミュニケーションをとらなければ、品質のよい製品が納品される、ということは、海外ではありえません。